スタートアップに最適！レンタルオフィスのメリットを徹底解説

導入

現代のスタートアップは、限られたリソースの中でビジネスを立ち上げ、成長させていく必要があります。そのため、初期費用を抑えつつ、良好な業務環境を確保することが何より重要となります。そこで近年、レンタルオフィスが注目を集めているのです。レンタルオフィスとは、オフィススペースを貸借して利用する形態で、設備の充実した立地の良い場所を気軽に利用できるメリットがあります。特にスタートアップにとっては、最小限のコストでスピーディにオフィス環境を整備できるため、事業の立ち上げを加速できる有力な選択肢なのです。

そもそもレンタルオフィスとは

レンタルオフィスは、オフィス家具や設備を備えた空間を、運営会社から貸借して利用するサービスのことです。主に「プライベートオフィス」と「シェアオフィス」の2種類があります。

プライベートオフィスとは

プライベートオフィスは、独立したスペースを貸借できる形態です。社員数に合わせて広さを決められ、完全にプライベートな空間として利用できます。自社専用のスペースを持つことで、他の利用者との干渉がなく、静かで集中しやすい環境が整えられます。また、セキュリティ面でも安心感があり、重要な会議や機密情報の取り扱いにも適しています。

シェアオフィスとは

シェアオフィスは、複数の会社やフリーランスが、オフィススペースを共有して利用する形式です。ワンフロアを区切られたブースごとに分けて利用したり、フリーアドレス形式でデスクを利用できるなどのメリットがあります。シェアオフィスはコストを抑えつつ、柔軟に働ける環境を提供し、他の利用者との交流も生まれやすいため、ネットワーキングの機会が広がる点が特徴です。

レンタルオフィスの料金体系

料金体系は、利用スペースの広さやサービス内容によって異なりますが、概ね「固定料金+付随料金」の形が一般的です。固定料金は面積に応じた貸料に運営管理費が含まれており、付随料金は備品のレンタル代や通信費など利用に応じた追加料金となります。例えば、20平米のプライベートオフィス空間を貸借する場合、固定料金が15万円前後、付随料金2万円程度で、月額17万円前後が目安の料金になります。また、1人用の1～2畳の個室ももっと安く、4から5万円台も都内にはあります。

スタートアップ向けのメリット

初期費用の削減

スタートアップ企業にとって、レンタルオフィスには多くのメリットがあります。まず、オフィス貸借の初期費用がほとんどかからず、コストを大幅に削減できる点が大きな魅力です。例えば、都内の一般的なオフィスビルに15人規模の企業が入居する場合、デポジットなどで800万円以上の初期費用がかかります。しかし、レンタルオフィスを利用すれば、概ね1カ月分の貸料(30万円程度)があれば、すぐに入居できます。10年契約すると、初期費用の差は9,600万円にもなり、レンタルオフィスの圧倒的な低コストメリットが分かります。

立地の良さ

加えて、立地の良いビジネス街のオフィスビルに入居できることも大きなメリットです。ただし、東京銀座や新宿、渋谷などで駅チカでは賃貸料金が高いので、その点も考慮する必要があります。都心や主要ターミナル駅に近接していれば、取引先企業への信用力が高まる他、クライアントや人材のアクセスの良さから事業効率が上がります。

設備の完備

さらに、オフィス設備や備品が既に完備されているため、事務機器の手配や通信環境の構築など、当然のオフィス立ち上げに必要な準備作業が不要になります。加えて、受付や会議室の共有スペースを利用でき、運営管理の手間も格段に少なくて済みます。出張時の用事がある場合も、全国のレンタルオフィス拠点を使えるので、非常に便利です。

柔軟なスペース調整

そして何より、事業の成長に合わせて柔軟にオフィスの広さを調整できる点が大きなメリットと言えるでしょう。人員が増えれば、その都度スペースを広げられるので、非効率的な余剰スペースを抱えるリスクがありません。逆に人員が減れば縮小も容易で、固定費の圧縮を図れます。

レンタルオフィスのデメリット

設備やサービスの不十分さ

一方で、レンタルオフィスにはデメリットもあり、それらを理解しておく必要があります。まず、共有スペースを利用する点で、設備や付随サービスが必ずしも十分とは言えません。例えば、会議室やラウンジ、ロッカールームなどが手狭だったり、ネット回線の速度や機能が不足していたりする場合があります。プライバシーの視点からも、シェアオフィス形式では、他社とのスペース共有で、情報漏洩のリスクを完全に排除できません。

コストの上昇リスク

また、長期的な視点で見ると、時間の経過と共にコストが高くなってくる懸念も指摘されています。市場の相場を上回るペースで貸料が値上がりすることも多く、数年後には一般オフィスよりもコストが高くつくケースも少なくありません。

安全面での懸念

さらに、安全面でのリスクもあり、オフィス入退室の管理が定着されていない場合、防犯上の懸念が残ります。運営会社の実績やルール、セキュリティ体制をしっかり確認する必要があります。

レンタルオフィスの選び方のポイント

立地の選び方

以上のメリット・デメリットを踏まえ、スタートアップがレンタルオフィスを選ぶ際のポイントを解説します。まず立地については、自社の業種や取引先の所在地から見て、アクセスの良い場所を選ぶことが大切です。渋谷や新宿、東京などの主要ビジネス街に位置するレンタルオフィスなら、信用力の面でも安心できます。

利用料金と契約期間の確認

次に利用料金と契約期間についてですが、最低6か月以上の中長期契約が基本となることが多いため、単月の利用料金だけでなく、契約期間全体のコストを精査する必要があります。また、初期費用やオプション料金にも注意しましょう。

設備やサービスのチェック

設備やサービス内容については、ネット回線の通信速度、設備の新しさ、備品の充実度、共用部の広さなどをチェックすべきでしょう。会議室の利用状況や設備の整備状況、セキュリティ対策が十分かどうか、騒音の問題がないかなども重要な確認ポイントです。Web会議に対応したAV機器があるかも重要なポイントです。さらに、24時間利用可能か、有料ですが夜間や休日のサポート体制があるかなども確認しましょう。